教材・事例紹介

【会員レポート】中学生・高校生向け『写真付き教材』の実践例⓶ ~東日本大震災を体験した子供達の 想い・考えを、次世代に伝える教材~

【会員レポート】では、本協会会員の皆さまから寄せられた防災教育実践報告などをご紹介しています。掲載をご希望の方は、事務局まで情報をお寄せください。また、レポートを掲載された方へのご相談や講師派遣依頼につきましても、事務局までお気軽にお問い合わせください。

 


 

情報提供者:小笠原 潤(岩手県立宮古高等学校定時制 講師) 会員
情報提供日:2026年9月24日
連絡先  :TEL. 0193-63-6448
      MAIL. ptf60-j-ogasawara(アットマーク)iwate-ed.jp 

 

準備の段階

 

● 実践・実施のきっかけや経緯

 東日本大震災発災から15年を経過し、震災当時生まれていなかった子供達が中学校や高校に入学してくる現在、地域に根ざした防災・減災についてどのようにして伝え、考えてもらうかを工夫していく必要を感じていた。

● 計画や準備で気をつけたこと

 東日本大震災が発生した2011年から2021年まで、被災地域にある5つの高校(宮古、久慈東、山田、岩泉、宮古北)において、2012年12月にインドネシアのアチェ州を取材したうえで『インド洋大津波と東日本大震災の比較』というタイトルで、防災・減災や復興、国際理解、環境問題等について情報を提供する授業やプリント学習を実施してきた。その中には、震災当時高校2年生だった生徒から保育園年長だった幼児まで(12学年分)の生徒達の震災時や震災復旧・復興時の想いや考えが、授業の内容をふまえた600字の小論文という形で多数記録されている。
 これまで、多様な視点の小論文を現役の高校生に『朗読』してもらうことにより、被災した当時の子供達の想いや考え、そして感情が、読み手の生徒達はもちろん聴く側の生徒達により強く伝わる授業を実践してきた(2025年9月16日【会員レポート】と2025年12月3日【会員レポート】、2編を参照)。また、それらの実践をふまえて、いくつかの点を改良した『教材』を作成した(2026年4月27日【会員レポート】を参照)。
 今回、今年(令和8年)5月26日に岩手県立久慈翔北高等学校において実施した震災学習(2026年7月17日【会員レポート】中学生・高校生向け『写真付き教材』の実践例①、参照)に引き続き、現在講師として理科の授業を行っている宮古高校定時制の4年生(13名)と1年生(7名)を対象に、理科の授業(4年生は『地学基礎』、1年生は『科学と人間生活』の地学分野)内で、「中学生・高校生向け『写真付き教材』」を使用した。

 

実践の段階

 

● 実施した内容

1) 『インド洋大津波と東日本大震災の比較』の授業内容の紹介(約50分間)

 東日本大震災の翌年(2012年)に、JICA東北主催の教師海外研修でインドネシア・アチェ州を訪れる機会を得た。当地は、2004年12月26日に発生したインド洋大津波(スマトラ島沖地震)の被災地で、アチェ州だけで約16万人が亡くなっている。この研修で得た知見や帰国後に調査した日本における「自然環境を活用した防災・減災」などをまとめ、スライドや動画上映を中心とした50分×2コマの授業を実施している。
 今回、その授業内容(「アチェの状況」や「マングローブの役割」「日本の防災林」等)について短縮して参加生徒達に紹介した。そのうえで、上記5つの被災地域の高校において授業内容の1つとして「600字の小論文」の課題を提出してもらったこと、そしてその中から今回10編を選んで私が朗読することを説明した。(定時制の生徒達の中には、人前で朗読することが難しい生徒もいるので、今回は教員が朗読することとした。)

 

2) 教員による小論文(10編)の朗読(約20分間)

 今回、震災を体験した生徒達の小論文10編(参考資料①参照)について、私(教員)が朗読した。
 10編の小論文の選定は、できるだけ多様な視点と体験を含むことや、実際の体験から得られた教訓や提言を含むこと、等を考慮した(平成23~26年度の宮古高校全日制の生徒が書いた6編を含む)。
 朗読する際に気を付けたことは、間を取り、ゆっくりと気持ちを込めて読むことである。

 

3) ワークショップ

 教員が朗読した10編の中から1編を各自選び、「A:あなたが共感したのは、どういう所ですか?」と「B:選んだ小論文を読み、これからあなたができることは何ですか?」、および「感想」を、別紙資料1に書き出してもらった。
 本来であれば、その用紙をもとに数人のグループごとに、別紙資料2「グループ討議資料」を使いながら、「これからあなたができることは何ですか?」について話し合いをもつのであるが、定時制の生徒達の中には、人前で自分の意見を出すのが苦手な生徒もいるので、ワークショップは実施しなかった。

 

4) 課題の配付

 授業終了時に、別紙資料3「原稿用紙」を配付し、朗読した10編の小論文の中から各自が選んだ1編について、別紙資料1を参考にして「A:あなたが共感したのは、どういう所ですか?(160字以上~200字以内)」と「B:あなたが選んだ小論文を読み、これからあなたができることは何ですか?(260字以上~300字以内)」について書いてもらい、時間内に書き終えた生徒についてはその場で、それ以外の生徒には後日提出してもらった。

 

5) 想いや考えの共有

 後日、提出された別紙資料3「原稿用紙」を編集して、宮古高校文化祭の『定時制学習発表』で展示した(選んだ小論文と一緒に掲載したプリントを作成。ただし、名前については「Aさん、Bさん、・・・」と表記)。 
(それらのプリントの一部を、参考資料②『想いや考えの共有』(4年生7名、1年生3名、計10名分)として掲載。) 

 

● 実施中や実施後の参加者の反応

実施した内容の1)「授業内容の紹介」

 今年(令和8年)4月20日16:52頃に発生した三陸沖を震源とする地震・津波(宮古市で震度5弱・津波の高さ40㎝)の時、定時制の生徒達は授業中であった。大きな揺れや緊急地震速報が鳴り響く中で机の下に隠れ、揺れがおさまった後、津波に備えて校舎の4階に避難した。
 生徒達は、そのような体験をしたり、居住地が東日本大震災の被災地域であることなどから、遠い国の話であるインド洋大津波や自分が生まれた頃でほとんど記憶がない東日本大震災の話について、とても意欲的に聴いてくれていることを感じることができた。

 

実施した内容の2)「小論文(10編)の朗読」

 東日本大震災当時、保育所年長から高校2年生だった子供達が高校生の時に書いた小論文を、書いた子供達と同じ年頃の生徒達が「朗読」をするのが理想である。しかし今回のように、それが難しい状況もあると思われる。そのような場合には教員による「朗読」や、生徒による黙読でも、小論文の内容をふまえた上での生徒達の想いや考えを表現することは十分可能だと考える。
 この教材に「朗読」を取り入れる前には、長期休業中の理科の課題として15編をまとめた冊子を配布し、その中の1編を選び別紙資料3「原稿用紙」を休み明けに提出する形をとっていた。「朗読」がないその形でも、震災や防災に関する生徒達の想いや考えを引き出すことは十分可能であった。

 

実施した内容の3)「ワークショップ」

 グループ討議がなくても、今回のように「実施した内容の4)課題の配付」と「実施した内容の5)想いや考えの共有」を実施することは可能である。
 「朗読」と「グループ討議」、および「想いや考えの共有」の3つを実施することが望ましいが、「朗読」と「グループ討議」の2つ、もしくは「朗読」と「想いや考えの共有」の2つを実施することでも同じように防災学習・震災学習の目標に達することは可能であると考える。

 

実施した内容の4)「課題の配付」、および実施した内容の5)「想いや考えの共有」

 参考資料②『想いや考えの共有』にあるように(一例を以下に掲載)、被災者の視点から震災を理解し、共感を深め、「自分事」として考えることができたと思う。
 

『想いや考えの共有』の一例
 (令和8年度宮古高校定時制4年 Eさん) 

A:「あなたが共感したのはどういう所ですか?」
 「今、生きているということが、どれだけ恵まれているのか」。当時3歳だった私は、3.11のことを全く覚えておらず、母から当時のことを教えてもらった。私が今こうして生きていられるのは、あの時私をおんぶして必死に逃げてくれた祖父や家族のおかげだ。命がけで守ってもらった私だからこそ、生きていることのありがたさを深く感じる。当たり前の日常の尊さを忘れず、一日一日を大切にしたい。

B:「選んだ小論文を読み、これからあなたができることは何ですか?」
 今の私にできることは、この命を大切に全うすることだ。まずは、一日一日を全力で生き、「明日やろう」と後回しにせず、目の前のことに一生懸命取り組む。困難にぶつかった時は、私をおんぶしてくれた祖父の姿や、当時の話を思い出し、それを糧にして頑張る。
 私はこの小論文を読み、命の重さと当たり前の日常の尊さを感じた。だからこそ、震災のことを次の世代へしっかり語り継ぎ、「自分の命を守るために、どのように動くか」を、みんなで考えていきたい。当たり前の毎日が、どんなに幸せで尊いかを伝えながら、震災の教訓を未来へしっかりと繋いでいきたい。

選んだ小論文
05)【震災当時、大槌町在住・吉里吉里中学校2年生】 平成26年度・宮古高校3年 Kさん

『3.11から四年目の今、私ができること』

 東日本大震災から今日まで、様々な節目で「今の自分にできること」を考えました。その末に辿り着いたのは、「今を一生懸命生きる」ということです。具体性がない、と言われるかもしれません。しかし、私はこれが「今の自分にできること」であり、「やらなければいけないこと」だと思います。
 震災で私たちは多くのものを失いました。未だに戻ってこないものも沢山あります。「明日やろう」と思っていたことができなくなりました。「当たり前だ」と思っていたことの大切さに気がつきました。今、生きているということが、どれだけ恵まれているのかを感じました。それゆえ、私たちは何をするにせよ、この一瞬一瞬を全力で生きていかなければならないのです。震災により命を落としてしまった方々の分も、有意義な人生を送らなければならないのです。
 私たちが今を懸命に生きることは、将来の社会貢献にもつながります。震災での経験を活かし、未来を創り上げることができるのは私たちです。しかし、「一生懸命」というのは決して簡単なことではありません。辛いときも疲れてしまうときもあると思います。そういう時こそ、東日本大震災を振り返り、忘れないようにすることが大切だと思います。
 震災前、当日、直後、全てを知っている私たちだからこそ創り上げることのできる未来を、一生懸命築いていきたいと思います。復興に役立つ人間に成長していきたいです。

 この教材を使い、震災を体験した子供たちの生の声や感情・教訓を後世に伝えることで、時間の経過とともに薄れゆく震災の記憶を定着させることは可能であると考える。また、生徒達が自然災害に対する防災・減災について自ら考え行動しようとする力を育むことが可能であると考える。

 

継続の段階

 

● 課題に感じたこと

 小論文10編について、関連するカラー写真を各編に2枚ずつ付けたが、参加する生徒の人数分(10編=10枚)をカラー印刷するのは、印刷費用の点で難しい、ということを感じた。写真が白黒印刷でも文字だけよりはイメージを想像しやすいが、カラー印刷の方がよりイメージしやすいのは確かであるので、今後検討していきたい。
 また、旧教材と比較して、活字を大きくしたこと、加えて地名や複数の読み方がある漢字などに「ふりがな」を付けたことで黙読しやすくなったと思われる。さらに、教員による朗読があったので内容を理解しやすくなったと思われる。
 各小論文に写真を2枚ずつ付けたが、「実施した内容の1)「授業内容の紹介」」で使わなかった写真も使用したので、写真の解説を付けた「教材」を作成したいと考えている。

● これからの期待や展望

 東日本大震災から15年が過ぎ、震災記憶の風化が進んでいることを感じている人は多いと思われる。時の流れにより風化が進むのは仕方がない、と諦めてしまう人もいるかも知れない。しかし、津波による甚大な被害を何度も繰り返し受けてきた三陸地域で伝わる「津波てんでんこ」のように、あるいは文字としては記録されていない百数十年前に発災した大津波の記録を口承文芸として伝承してきたインドネシア・シムル島の「スモン」のように、先人の被災体験や教訓が伝わったことで助かった命がたくさんあるという事実を忘れてはいけない。
 原爆詩の『朗読』を続けている吉永小百合さんの活動や、ひめゆり平和祈念資料館等で行われている元学徒の体験を綴った手記や絵本の『朗読』は、聴く人の感情に強く訴える。
 東日本大震災の被災者である子供達の「想いや考え・感情」は、『朗読』することにより共有することができ、そしてそれは被災体験や教訓を未来へ引き継いでいくための有効な方法の一つであると考える。

● 実践中の写真

【会員レポート】小学校高学年向け『写真解説付き教材』について ~東日本大震災を体験した子供達の想い・考えを、次世代に伝える教材~

 

【会員レポート】では、本協会会員の皆さまから寄せられた防災教育実践報告などをご紹介しています。掲載をご希望の方は、事務局まで情報をお寄せください。また、レポートを掲載された方へのご相談や講師派遣依頼につきましても、事務局までお気軽にお問い合わせください。

 


 

情報提供者:小笠原 潤(岩手県立宮古高等学校定時制 講師) 会員
情報提供日:2026年8月18日
連絡先  :TEL. 0193-63-6448
      MAIL. ptf60-j-ogasawara(アットマーク)iwate-ed.jp 

 

準備の段階

● 実践・実施のきっかけや経緯

 東日本大震災発災から15年を経過し、震災当時生まれていなかった子供達が中学校や高校に入学してくる現在、地域に根ざした防災・減災についてどのようにして伝え、考えてもらうかを工夫していく必要を感じていた。

● 計画や準備で気をつけたこと

 東日本大震災が発生した2011年から2021年まで、被災地域にある5つの高校(宮古、久慈東、山田、岩泉、宮古北)において、2012年12月にインドネシアのアチェ州を取材したうえで『インド洋大津波と東日本大震災の比較』というタイトルで、防災・減災や復興、国際理解、環境問題等について情報を提供する授業やプリント学習を実施してきた。その中には、震災当時高校2年生だった生徒から保育園年長だった幼児まで(12学年分)の生徒達の震災時や震災復旧・復興時の想いや考えが、授業の内容をふまえた600字の小論文という形で多数記録されている。
 これまで、多様な視点の小論文を現役の高校生に『朗読』してもらうことにより、被災した当時の子供達の想いや考え、そして感情が、読み手の生徒達はもちろん聴く側の生徒達により強く伝わる授業を実践してきた(2025年9月16日と2025年12月3日、2026年7月17日付けの【会員レポート】3編を参照)。
 今回、小学校高学年向けにインド洋大津波や東日本大震災による被害状況、あるいは防災・減災、支援活動・国際協力などについてイメージしやすい工夫を加えた教材を作成した。
 また、小学校高学年向けに、より『朗読』しやすい工夫、および『ワークショップ』のやり方などについても改良を加えたので、紹介する。

 

実践の段階

 

● 実施した内容

1) 作成した教材

 小学校高学年向け『写真解説付き教材』【インド洋大津波と東日本大震災の比較】版(15編)(参考資料①)を作成した。

2) 工夫した内容

 ⅰ)全ての作文の1編ずつに2枚の写真が付いていることにより、『インド洋大津波
   (2004年発災)』や『東日本大震災(2011年発災)』等に関して、被災者である
   高校生達の想いや考え・感情などがイメージしやすくなっている。
   また、全ての写真について作文の次ページに、解説を付けている。
 ⅱ)全ての漢字やカタカナ・年号等に「ふりがな」を付けたことで、『朗読』しやすくなって
   いる。
 ⅲ)グループ(班)討議で使用するワークシートを、小学校高学年向けに改良した。

3) 利用法

・実践例1(50分コース)
 ⅰ)掲載されている15編の中から9編を選び、配布する(「導入」を含め、約5分)。
 ⅱ)児童もしくは教員が、配布した9編の作文を『朗読』する(約25分)。
 ⅲ)各児童が9編の中から1つの作文を選んだうえで、以下の課題について簡単に書き出す
   (約5分)。
   (別紙資料1(小学生用))
    A:高校生の作文を読んで、感じたことを書いてみましょう。
    B:あなたが選んだ作文を読んで、これからあなたができることを書いてみましょう。 
 ⅳ)選んだ作文ごと、もしくは合併で数人の班を作り、別紙資料2「グループ討議」(小学生用)
   に沿って話し合い、班ごとに発表する。(班分け:約5分、グループ討議・発表:約10分)

・実践例2(50分×2コース)
 ⅰ)震災学習や防災学習などの情報を提供(約30分)。
 ⅱ)掲載されている15編の中から9編を選び、配布する(約5分)。
 ⅲ)参加者(児童等)もしくは開催者(教員等)が、配布した9編の作文を『朗読』する
   (約25分)。
 ⅳ)各児童が9編の中から1つの作文を選んだうえで、実践例1の(ⅲ)と同じ課題について
   簡単に書き出す(約10分)。(別紙資料1(小学生用))
 ⅴ)選んだ作文ごと、もしくは合併で数人の班を作り、別紙資料2「グループ討議」(小学生用)
   に沿って話し合い、班ごとに発表する。(班分け:約5分、グループ討議・発表:約25分)
 ⅴ‘)または、作文中の語句や『いわて震災津波アーカイブ~希望~』等を参考に、ネットを
   使い「調べ学習」を各自、あるいは班で行い、後日発表する。(50分×4コース)

・実施上の留意点
1 朗読するのは、小学校高学年が望ましい。しかし、児童による朗読が難しい等の状況によって
  は教員や主催者による朗読でもよいし、各児童の黙読でもよい。
2 作文1編の朗読に要する時間は、おおよそ2分である。(朗読の前後に必要な時間を加味する
  と、1編=約2分30秒。)
3 朗読する作文の数は、9~15編が適当であるので、「導入」や「グループ(班)討議」等に
  必要な時間を考慮して数を決める。(場合によっては、より少ない数の作文に限定しても
  よい。)

 

● 実施中や実施後の参加者の反応

 この教材を用いた小学校高学年向けの授業はまだ実施していない。しかし、上記3編の【会員レポート】の際に実施していた『インド洋大津波と東日本大震災の比較』の高校生向けの授業が実施されなくても、今回各作文に付けた2枚の写真を見ることにより、そしてその写真の解説を読むことにより、書いてくれた震災を体験した高校生たちの想いや考え・感情について参加した児童がイメージしやすくなっていると思われる。そのため、今回小学校高学年向けに工夫した『教材』は、「いつでも誰でも簡単に使用できる教材」になっていると考える。
 また、掲載した作文の中では、震災当時の自らの体験をふまえたうえでの教訓や、これからの自分に何ができるのか等について述べていることから、多くの参加した児童の共感を得ることができると考える。
 

継続の段階

 

● 課題に感じたこと

 これまで高校の教員としてしか教育活動を行ったことがないため、小学生がどのくらいの漢字を読めるのか、語句の意味を理解できるのか、意見を出し合えるのか等々について把握できていない。
 そのような状況にも関わらず『小学校高学年向けの教材』を作成し【会員レポート】として公表したのは、現在実際に小学生に教えている方だけではなく、教えたことがある方、あるいは小学生のお子さんがいる方、そして現在小学生の子供たちなど多くの方々からご意見を頂きたいと考えたからである。

● これからの期待や展望

 東日本大震災当時、高校2年生だった生徒から保育園年長だった幼児まで(12学年分)の生徒達の震災時や震災復旧・復興時の想いや考え・感情が書き込まれた小論文(作文)は、震災学習や防災学習において貴重な資料であると考える。
 この資料を多くの教育現場で「教材」として活用していただきたい。
 また、この15編の『写真解説付き』作文は、親子で一緒に読み、さらに子供たちが声に出して読むことで「自分事」にできるという利用法にも適していると思うので、できるだけ多くの親子に活用していただきたい。
 今後、今回作成した「小学校高学年向け」だけではなく「中学生・高校生向け」の教材をブラッシュアップしていきたいと考えている。また、「小学校低学年向け」の教材や、防災・減災学習と共に日本語学習を一緒にできる外国人向けの「日本語学習用」教材を検討している。
 加えて、「幼児向け」に、生徒達が書いてくれた小論文(作文)の内容を「絵本」や「紙芝居」にできないかを検討しているが、私だけの力では難しいので、「絵本」や「紙芝居」を作成するノウハウに詳しい方からのご連絡をお待ちしている。

 

 

● 実践中の写真

           

【会員レポート】中学生・高校生向け『写真付き教材』の実践例① ~東日本大震災を体験した子供達の想い・考えを、次世代に伝える教材~

 

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情報提供者:小笠原 潤(岩手県立宮古高等学校定時制 講師) 会員
活動実施日:2026年5月26日
情報提供日:2026年7月8日
連絡先  :TEL. 0193-63-6448 
      MAIL. ptf60-j-ogasawara(アットマーク)iwate-ed.jp 

 

準備の段階

● 実践・実施のきっかけや経緯

 東日本大震災発災から15年を経過し、震災当時生まれていなかった子供達が中学校や高校に入学してくる現在、地域に根ざした防災・減災についてどのようにして伝え、考えてもらうかを工夫していく必要を感じていた。

● 計画や準備で気をつけたこと

 東日本大震災が発生した2011年から2021年まで、被災地域にある5つの高校(宮古、久慈東、山田、岩泉、宮古北)において、2012年12月にインドネシアのアチェ州を取材したうえで『インド洋大津波と東日本大震災の比較』というタイトルで、防災・減災や復興、国際理解、環境問題等について情報を提供する授業やプリント学習を実施してきた。その中には、震災当時高校2年生だった生徒から保育園年長だった幼児まで(12学年分)の生徒達の震災時や震災復旧・復興時の想いや考えが、授業の内容をふまえた600字の小論文という形で多数記録されている。
 これまで、多様な視点の小論文を現役の高校生に『朗読』してもらうことにより、被災した当時の子供達の想いや考え、そして感情が、読み手の生徒達はもちろん聴く側の生徒達により強く伝わる授業を実践してきた(2025年9月16日【会員レポート】と2025年12月3日【会員レポート】、2編を参照)。また、それらの実践をふまえて、いくつかの点を改良した『教材』を作成した(2026年4月27日【会員レポート】を参照)。
 今回、昨年(令和7年)5月27日にも出前授業(旧教材を使用)を実施した岩手県立久慈翔北高等学校において、介護福祉系列2年生25名と岩手県立北桜高等学校介護福祉系列2年生11名、計36名を対象に、「交流学習スクール」、および「いわての復興教育スクール」の一環として行われた震災学習(タイトル:「東日本大震災を経験した高校生たちの思いを継ぐ」)で、初めて「中学生・高校生向け『写真付き教材』」を使用した。

 

実践の段階

 

● 実施した内容

1) 『インド洋大津波と東日本大震災の比較』の授業内容の紹介(約45分間)

 東日本大震災の翌年(2012年)に、JICA東北主催の教師海外研修でインドネシア・アチェ州を訪れる機会を得た。当地は、2004年12月26日に発生したインド洋大津波(スマトラ島沖地震)の被災地で、アチェ州だけで約16万人が亡くなっている。この研修で得た知見や帰国後に調査した日本における「自然環境を活用した防災・減災」などをまとめ、スライドや動画上映を中心とした50分×2コマの授業を実施している。
 今回、その授業内容(「アチェの状況」や「マングローブの役割」「日本の防災林」等)について短縮して参加生徒達に紹介した。そのうえで、上記5つの被災地域の高校において授業内容の1つとして「600字の小論文」の課題を提出してもらったこと、そしてその中から今回12編を選んで生徒達に朗読してもらうことを説明した。

2) 久慈翔北高校と北桜高校の生徒(計12名)による小論文(12編)の朗読(約25分間)

 今回、震災を体験した生徒達の小論文『12編』(参考資料①参照)について、朗読してもらった(1人各1編を朗読)。読み手の生徒は、二校の指導者にその場で指名してもらった
 朗読してもらった12編の小論文の選定は、できるだけ多様な視点と体験を含むことや、実際の体験から得られた教訓や提言を含むこと、等を考慮した(久慈翔北高校の前身である久慈東高校の生徒が書いた2編を含む)。

3) ワークショップ

 朗読してもらった12編の中から1編を各自選び、「A:あなたが共感したのは、どういう所ですか?」と「B:選んだ小論文を読み、これからあなたができることは何ですか?」、および「感想」を、別紙資料①に書き出してもらった。
 その用紙をもとに、6~7人のグループごとに、別紙資料②(「グループ討議資料」)を使いながら、「これからあなたができることは何ですか?」について話し合う予定であったが、予定時間を過ぎてしまったのでワークショップは実施せず、次の4)課題の配付だけを授業終了後に実施してもらった。

4) 課題の配付

 授業終了後に、別紙資料③(「原稿用紙」)を配付し、朗読した12編の小論文の中から各自が選んだ1編について、「A:あなたが共感したのは、どういう所ですか?(160字以上~200字以内)」と「B:あなたが選んだ小論文を読み、これからあなたができることは何ですか?(260字以上~300字以内)」について書いてもらい、後日提出してもらった。

5) 想いや考えの共有

 後日、提出された小論文のうちのいくつかを、選んだ小論文と一緒に掲載したプリントを作成・配付し、参加生徒全員で想いや考えを共有した(参考資料②『想いや考えの共有』(10名分)参照)。

 

● 実施中や実施後の参加者の反応

実施した内容の1)「授業内容の紹介」

 今年(令和8年)4月20日に発生した三陸沖を震源とする地震・津波(久慈市で震度4・津波の高さ80㎝)の時、久慈市指定緊急避難場所および指定避難所に指定されている久慈翔北高校には、当時約400名の一般市民が避難してきたそうである。その際に、教職員や介護福祉系列の生徒をはじめ多数の生徒たちも協力して対応したというお話を聞いていた。
 そのような体験をしたり、防災や介護福祉について強い意識を持っている生徒達なので、遠い国の話であるインド洋大津波や自分が生まれた頃でほとんど記憶がない東日本大震災の話について、とても意欲的に聴いてくれていることを感じることができた。

実施した内容の2)「小論文(12編)の朗読」

 その場で各校の先生から指名されての朗読であったが、誰一人嫌な顔をせずに立派に朗読してくれた。聞き手の生徒達も、配付された小論文の冊子を見ながら真剣に聴いている姿が印象的であった。
 久慈翔北高校の先生からは、「朗読することで伝わることが多くあることも再確認できました。震災をほとんど知らない生徒たちも、当時の高校生の小論文から感じることが多くあったようです」というお話を、北桜高校の先生からは、「読む(黙読)するだけでは伝わらないことが、生徒が朗読することでよく伝わる」というお話をいただいた。

実施した内容の3)「ワークショップ」

 実施した内容の1)「授業内容の紹介」に時間をかけてしまい、グループ討議は実施できなかった。今後は、紹介するスライド写真を最初から少なくして実施したい。
ただし、グループ討議がなくても、今回のように「実施した内容の4)課題の配付」と「実施した内容の5)想いや考えの共有」を実施することは可能である。
 「朗読」と「グループ討議」、および「想いや考えの共有」の3つを実施することが望ましいが、「朗読」と「グループ討議」の2つ、もしくは「朗読」と「想いや考えの共有」の2つを実施することでも同じように防災学習・震災学習の目標に達することは可能であると考える。

実施した内容の5)想いや考えの共有

 参考資料②『想いや考えの共有』(10名分)にあるように、被災者の視点から震災を理解し、共感を深め、「自分事」として考えることができたと思う。
 この教材を使い、震災を体験した子供たちの生の声や感情・教訓を後世に伝えることで、時間の経過とともに薄れゆく震災の記憶を定着させることは可能であると考える。また、生徒達が自然災害に対する防災・減災について自ら考え行動しようとする力を育むことが可能であると考える。

 

継続の段階

 

● 課題に感じたこと

 小論文12編について、関連するカラー写真を各編に2枚ずつ付けたが、参加する生徒の人数分(12編=12枚)をカラー印刷するのは、印刷費用の点で難しい、ということを感じた。今回は、冊子の小論文と写真は白黒印刷にし、12編の各小論文に掲載した2枚のカラー写真をスライド写真にしてスクリーンに映しながら朗読してもらったが、生徒達は冊子を見る方に集中し、スクリーンはあまり見ていなかった。写真が白黒印刷でも文字だけよりはイメージを想像しやすいが、カラー印刷の方がよりイメージしやすいのは確かであるので、今後検討していきたい。
 また、旧教材と比較して、活字を大きくしたこと、加えて地名や複数の読み方がある漢字などに「ふりがな」を付けたことで『朗読』しやすくなったと思われるが、生徒によっては「ふりがな」が付いていない漢字でひっかかっている場面もあった。現在作成中の「小学校高学年向け『写真付き教材』」のように、全ての漢字に「ふりがな」を付けることも検討していきたい。

● これからの期待や展望

 東日本大震災から15年が過ぎ、震災記憶の風化が進んでいることを感じている人は多いと思われる。時の流れにより風化が進むのは仕方がない、と諦めてしまう人もいるかも知れない。しかし、津波による甚大な被害を何度も繰り返し受けてきた三陸地域で伝わる「津波てんでんこ」のように、あるいは文字としては記録されていない百数十年前に発災した大津波の記録を口承文芸として伝承してきたインドネシア・シムル島の「スモン」のように、先人の被災体験や教訓が伝わったことで助かった命がたくさんあるという事実を忘れてはいけない。
 原爆詩の『朗読』を続けている吉永小百合さんの活動や、ひめゆり平和祈念資料館等で行われている元学徒の体験を綴った手記や絵本の『朗読』は、聴く人の感情に強く訴える。
 東日本大震災の被災者である子供達の「想いや考え・感情」は、『朗読』することにより共有することができ、そしてそれは被災体験や教訓を未来へ引き継いでいくための有効な方法の一つであると考える。

 

 

● 実践中の写真

※写真の掲載についてご本人の許可をいただいています。

           

【レポート】防災クイズ&ゲームDay2026を開催
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2026年7月5日(日)、東京臨海広域防災公園・そなエリア東京を会場に「防災クイズ&ゲームDay2026」を開催しました。イベント概要や出展・紹介された各種防災ゲームや教材については、本記事下部の「イベント概要」をご覧ください。

2026年度は、昨年度に引き続き全国の防災教育実践を支援する 防災教育チャレンジプラン と連携し、2025年度防災教育チャレンジプラン大賞受賞団体である「栃木県立矢板高等学校農業技術部畜産班」様の取り組みをご紹介させていただきました。

例年ご出展いただいている 国土交通省国土技術政策総合研究所 様、しぞ~か防災かるた実行委員会 様、産業技術総合研究所 様による体験に、本年度は 損害保険ジャパン東東京ミライACTIONS 様も加わり、親子連れや小学生なども楽しめる出展が増えました。

また、防災に関する実験器具などを取り扱う ケニス株式会社 様や、簡易に設置できるプロジェクションマッピングを扱う 有限会社アシストコム 様、紙を使った振動実験教材と全長10m超の「げんさい絵巻」を紹介された ぶるるチーム 様、クリアファイルを使った振動実験教材を紹介された 京華中学高等学校 松浦宏和 様など、体験的に地震を学べる出展が多くありました。

学生団体SASAKAMA 様や 防災まなびサイクル 様、法政大学チーム・オレンジ 様など、学生団体による出展や参加も非常に多く、若い世代による主体的な教材開発や実践の広がりが感じられるイベントとなりました。

2025年度に引き続き本年度もイベント期間中の来場者数は1,000名を超え、多くの方にご来場いただくことができました。

イベントで紹介した防災ゲームや教材などは、上記団体様のリンクでご確認いただけます。また一部教材は直接ダウンロードもできますので、ぜひご活用ください。

当日出展された防災まなびサイクル様から、広報媒体での出展報告をお知らせいただきました。詳しくは下記リンクからご確認ください。

● 防災まなびサイクルが、「防災クイズ&ゲームDAY2026 in そなエリア東京」に出展しました(報告)
https://bosai-manabi.com/news/20260707-1/

● 【イベントレポート】防災まなびサイクルが、防災クイズ&ゲームDAY2026 in そなエリア東京に出展しました
https://note.com/bosai_manabi/n/nbdab4c3533cd?sub_rt=share_sb

 

(以下は「防災クイズ&ゲームDAY2026」の実施概要です)


防災ゲームDAY2026チラシアイキャッチ

様々な防災ゲームやプログラムを、ぜひ会場やYouTubeを通して体験してください!

 

2016年より本協会と東京臨海広域防災公園管理センターで主催している防災クイズ・防災ゲームの体験イベント「防災クイズ&ゲームDay」を2026年も開催します!

本イベントは多くの方に防災クイズやゲームを体験していただくことを目的としていますが、回数を重ねるごとに出展者の皆さまや参加者の皆さまとのつながりが生まれ、新しい取り組みにつながっている事例もあります。

出展・参加ともに無料で、児童生徒の皆さんから防災関係者の方々まで、どなたでも自由に出展・参加をしていただけます。ぜひ会場やYouTubeで様々な防災クイズ、防災ゲームやプログラムを紹介、体験してください。

また、2025年度から 防災教育チャレンジプラン と連携し、受賞団体による発表や過年度実践団体の成果紹介なども行います。学校、地域団体、NPOや大学・学生団体など、多様な主体による様々な事例を知る機会にもなります。

Xではハッシュタグ #防災ゲームday を使って、様々な防災クイズや防災ゲーム、教材や事例などを紹介していく予定です。皆さまからの情報もお待ちしています!

▼昨年度の防災クイズ&ゲームDAYレポートはこちら

○ 【報告】防災クイズ&ゲームDAY 2025を開催しました

▼チラシのダウンロードはこちら

 

イベント概要

 

開催日時: 2026年7月5日(日) 10:00~16:00

主  催: 一般社団法人防災教育普及協会
共  催: 東京臨海広域防災公園 管理センター
協  力: 防災教育チャレンジプラン 実行委員会

開催方法: 会場での体験会・展示会、及びYouTubeチャンネル公開

会  場: 東京臨海広域防災公園 そなエリア東京(アクセスマップ)
      ゆりかもめ「有明」駅下車すぐ

※会場には一般来園者用の駐車場がありません。公共交通機関をご利用ください。

参加申込: 不要です。当日会場までお越しください。
      ※体験会は先着順となります。混雑時の対応は各出展者にご相談ください。

 

当日出展・体験会実施予定の防災ゲームや教材、プログラム

 

2025年度から全国の防災教育を支援する取り組み「防災教育チャレンジプラン」と連携し、優れた実践事例等をご紹介します。受賞団体による展示紹介、体験会なども開催します。

その他、本イベントで出展及び体験会が実施される防災ゲームや教材については以下をご覧ください。

各ゲームや教材の詳細、ダウンロード、購入方法につきましてはリンク先の各団体等に直接お問い合わせください。  

▼2026年度の主な出展ゲーム・教材・体験プログラム<順不同>

地域と連携した家畜動物の避難システムの構築|栃木県立矢板高等学校農業技術部畜産班(成果物展示)
★2025年度防災教育チャレンジプラン「防災教育大賞」受賞団体

あつまれ 災害モンスター島|災害モンスター研究所
★2024年度防災教育チャレンジプラン「防災教育特別賞」受賞団体

防災まなびサイクル|防災まなびサイクル
★2026年度防災教育チャレンジプラン実践団体

紙ぶるる作製、げんさい絵巻、紙製振動模型、液状化模型|ぶるるチーム
☆ぼうさいじっけんコーナー

地震発生説明機・プレートテクトニクス説明模型|ケニス株式会社
☆ぼうさいじっけんコーナー

固有振動と共振実験「地震動ハートふるふる」|京華中学高等学校 松浦宏和
☆ぼうさいじっけんコーナー

国交省防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」|国土交通省国土技術政策総合研究所

SOMPOで学防ッチャ|損害保険ジャパン東東京ミライACTIONS

防災人生ゲーム|法政大学チーム・オレンジ(instagram)

災害医療タッチ&クエスト(ARラリー)|産業技術総合研究所

しぞ~か防災かるた|しぞ~か防災かるた委員会

ジオプロボックス|アシストコム

たすかるた|SASAKAMA

ちょボットの防災道場|防災教育普及協会<提供:Yahoo!きっず>

伊勢湾台風カルタ|防災教育普及協会<提供:名古屋市港防災センター>

EVAG豪雨災害編(新たな防災気象情報対応)|防災教育普及協会<協力:国土防災技術株式会社>

ほか多数!

以下の記事で紹介している30種類以上の各種教材や防災ゲームについても、展示・体験ができます。

“防災ゲームコンシェルジュ”が常駐し、『防災教材活用ガイドチャート』に基づき、実施環境(対象年齢、人数、時間等)や学びたいテーマに応じた防災ゲームや教材の紹介、使い方のアドバイスなども承ります。

2026年度は新たに「防災ゲーム診断(試験実施中)」を公開しました。下記ページより体験いただけます。

 

   

防災ゲーム・教材等についてのYouTube動画紹介

 

▼防災クイズ&ゲームDayチャンネル(YouTube)及び動画紹介ページについて

 ※動画は順次追加予定です。

  

出展者の受付フォーム<締切>

 

本イベントでの体験会、展示、YouTubeチャンネルでの動画紹介への申請受付を行っています。出展をご希望される個人・団体の方は、下記の申請フォームよりお申し込みください。

なお本イベントはそなエリア東京を会場に、毎年「7月の第1日曜日」に固定開催しています。ご都合が合わない場合はぜひ次年度でのお申し込みをご検討ください。

※ 出展料は無料です。
※ 申し込みフォームに記載の注意事項を必ずご確認ください。
※ 希望者多数の場合、本協会会員(個人・団体・賛助)の出展を優先させていただきます。
※ 公共施設のため会場内での販売はできません。チラシ配布等は可能です。

 

防災クイズ&ゲームDAY に関するお問い合わせ

 

お問い合わせフォーム よりお知らせください。

本イベントは 内閣官房「国土強靱化 民間の取り組み事例集(R7年4月)」 に掲載されています。詳しくは下記のリンクから個別事例(pdf)をご確認ください。

▼防災教材の作り手と防災教育の担い手をつなぐ「防災クイズ&ゲームDay」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/r7_minkan/pdf/028.pdf

【試験公開中】あなたにぴったりの防災ゲーム(教材)診断

この診断は防災クイズ&ゲームDAY2026(7/5開催)に合わせて試験的に公開しています。一部テキストが未完成であったり、リンク先に不備が出る場合があります。ご了承ください。

診断結果には、より多くの方が実践・活用しやすいように「ゴールや勝敗がある」市販のゲームだけでなく、無料でダウンロードできるもの、オンライン体験できるもの、ワークショップやワークシートなどの教材も含まれます。

教材の一覧については こちら をご覧ください。

作成:宮﨑賢哉(社会福祉士)/ 防災教育普及協会 教育事業部長

▼チラシ ※生成AIを用いて作成しています。ダウンロードは こちら から。

 

テーマについて
どのテーマについて知りたいですか?

 

【終了】防災クイズ&ゲームDAY2026 in そなエリア東京|2026年7月5日(日)
防災ゲームDAY2026チラシアイキャッチ

様々な防災ゲームやプログラムを、ぜひ会場やYouTubeを通して体験してください!

 

2016年より本協会と東京臨海広域防災公園管理センターで主催している防災クイズ・防災ゲームの体験イベント「防災クイズ&ゲームDay」を2026年も開催します!

本イベントは多くの方に防災クイズやゲームを体験していただくことを目的としていますが、回数を重ねるごとに出展者の皆さまや参加者の皆さまとのつながりが生まれ、新しい取り組みにつながっている事例もあります。

出展・参加ともに無料で、児童生徒の皆さんから防災関係者の方々まで、どなたでも自由に出展・参加をしていただけます。ぜひ会場やYouTubeで様々な防災クイズ、防災ゲームやプログラムを紹介、体験してください。

また、2025年度から 防災教育チャレンジプラン と連携し、受賞団体による発表や過年度実践団体の成果紹介なども行います。学校、地域団体、NPOや大学・学生団体など、多様な主体による様々な事例を知る機会にもなります。

Xではハッシュタグ #防災ゲームday を使って、様々な防災クイズや防災ゲーム、教材や事例などを紹介していく予定です。皆さまからの情報もお待ちしています!

▼昨年度の防災クイズ&ゲームDAYレポートはこちら

○ 【報告】防災クイズ&ゲームDAY 2025を開催しました

▼チラシのダウンロードはこちら

 

イベント概要

 

開催日時: 2026年7月5日(日) 10:00~16:00

主  催: 一般社団法人防災教育普及協会
共  催: 東京臨海広域防災公園 管理センター
協  力: 防災教育チャレンジプラン 実行委員会

開催方法: 会場での体験会・展示会、及びYouTubeチャンネル公開

会  場: 東京臨海広域防災公園 そなエリア東京(アクセスマップ)
      ゆりかもめ「有明」駅下車すぐ

※会場には一般来園者用の駐車場がありません。公共交通機関をご利用ください。

参加申込: 不要です。当日会場までお越しください。
      ※体験会は先着順となります。混雑時の対応は各出展者にご相談ください。

 

当日出展・体験会実施予定の防災ゲームや教材、プログラム

 

2025年度から全国の防災教育を支援する取り組み「防災教育チャレンジプラン」と連携し、優れた実践事例等をご紹介します。受賞団体による展示紹介、体験会なども開催します。

その他、本イベントで出展及び体験会が実施される防災ゲームや教材については以下をご覧ください。

各ゲームや教材の詳細、ダウンロード、購入方法につきましてはリンク先の各団体等に直接お問い合わせください。  

▼2026年度の主な出展ゲーム・教材・体験プログラム<順不同>

地域と連携した家畜動物の避難システムの構築|栃木県立矢板高等学校農業技術部畜産班(成果物展示)
★2025年度防災教育チャレンジプラン「防災教育大賞」受賞団体

あつまれ 災害モンスター島|災害モンスター研究所
★2024年度防災教育チャレンジプラン「防災教育特別賞」受賞団体

防災まなびサイクル|防災まなびサイクル
★2026年度防災教育チャレンジプラン実践団体

紙ぶるる作製、げんさい絵巻、紙製振動模型、液状化模型|ぶるるチーム
☆ぼうさいじっけんコーナー

地震発生説明機・プレートテクトニクス説明模型|ケニス株式会社
☆ぼうさいじっけんコーナー

固有振動と共振実験「地震動ハートふるふる」|京華中学高等学校 松浦宏和
☆ぼうさいじっけんコーナー

国交省防災カードゲーム「このつぎなにがおきるかな?」|国土交通省国土技術政策総合研究所

SOMPOで学防ッチャ|損害保険ジャパン東東京ミライACTIONS

防災人生ゲーム|法政大学チーム・オレンジ(instagram)

災害医療タッチ&クエスト(ARラリー)|産業技術総合研究所

しぞ~か防災かるた|しぞ~か防災かるた委員会

ジオプロボックス|アシストコム

たすかるた|SASAKAMA

ちょボットの防災道場|防災教育普及協会<提供:Yahoo!きっず>

伊勢湾台風カルタ|防災教育普及協会<提供:名古屋市港防災センター>

EVAG豪雨災害編(新たな防災気象情報対応)|防災教育普及協会<協力:国土防災技術株式会社>

ほか多数!

以下の記事で紹介している30種類以上の各種教材や防災ゲームについても、展示・体験ができます。

“防災ゲームコンシェルジュ”が常駐し、『防災教材活用ガイドチャート』に基づき、実施環境(対象年齢、人数、時間等)や学びたいテーマに応じた防災ゲームや教材の紹介、使い方のアドバイスなども承ります。

 

   

防災ゲーム・教材等についてのYouTube動画紹介

 

▼防災クイズ&ゲームDayチャンネル(YouTube)及び動画紹介ページについて

 ※動画は順次追加予定です。

  

出展者の受付フォーム<締切>

 

本イベントでの体験会、展示、YouTubeチャンネルでの動画紹介への申請受付を行っています。出展をご希望される個人・団体の方は、下記の申請フォームよりお申し込みください。

なお本イベントはそなエリア東京を会場に、毎年「7月の第1日曜日」に固定開催しています。ご都合が合わない場合はぜひ次年度でのお申し込みをご検討ください。

※ 出展料は無料です。
※ 申し込みフォームに記載の注意事項を必ずご確認ください。
※ 希望者多数の場合、本協会会員(個人・団体・賛助)の出展を優先させていただきます。
※ 公共施設のため会場内での販売はできません。チラシ配布等は可能です。

 

防災クイズ&ゲームDAY に関するお問い合わせ

 

お問い合わせフォーム よりお知らせください。

本イベントは 内閣官房「国土強靱化 民間の取り組み事例集(R7年4月)」 に掲載されています。詳しくは下記のリンクから個別事例(pdf)をご確認ください。

▼防災教材の作り手と防災教育の担い手をつなぐ「防災クイズ&ゲームDay」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/r7_minkan/pdf/028.pdf

【会員レポート】中学生・高校生向け『写真付き教材』について ~東日本大震災を体験した子供達の想い・考えを、次世代に伝える教材~

 

【会員レポート】では、本協会会員の皆さまから寄せられた防災教育実践報告などをご紹介しています。掲載をご希望の方は、事務局まで情報をお寄せください。また、レポートを掲載された方へのご相談や講師派遣依頼につきましても、事務局までお気軽にお問い合わせください。

 


 

情報提供者:小笠原 潤(岩手県立宮古高等学校定時制 講師) 会員
情報提供日:2026年4月15日
連絡先  :TEL. 0193-63-6448
      MAIL. ptf60-j-ogasawara(アットマーク)iwate-ed.jp

 

準備の段階

● 実践・実施のきっかけや経緯

 東日本大震災発災から15年を経過し、震災当時生まれていなかった子供達が中学校や高校に入学してくる現在、地域に根ざした防災・減災についてどのようにして伝え、考えてもらうかを工夫していく必要を感じていた。

● 計画や準備で気をつけたこと

 東日本大震災が発生した2011年から2021年まで、被災地域にある5つの高校(宮古、久慈東、山田、岩泉、宮古北)において、2012年12月にインドネシアのアチェ州を取材したうえで『インド洋大津波と東日本大震災の比較』というタイトルで、防災・減災や復興、国際理解、環境問題等について情報を提供する授業やプリント学習を実施してきた。その中には、震災当時高校2年生だった生徒から保育園年長だった幼児まで(12学年分)の生徒達の震災時や震災復旧・復興時の想いや考えが、授業の内容をふまえた600字の小論文という形で多数記録されている。
 これまで、多様な視点の小論文を現役の高校生に『朗読』してもらうことにより、被災した当時の子供達の想いや考え、そして感情が、読み手の生徒達はもちろん聴く側の生徒達により強く伝わる授業を実践してきた(2025年9月16日と2025年12月3日付けの【会員レポート】、2編を参照)。
 今回、インド洋大津波や東日本大震災による被害状況、あるいは防災・減災、支援活動・国際協力などについてイメージしやすい工夫を加えた教材を作成した。
 また、より『朗読』しやすい工夫、および『ワークショップ』のやり方などについても改良を加えたので、紹介する。

 

実践の段階

 

● 実施した内容

1) 作成した教材

 中学生・高校生向け『写真付き教材』①【インド洋大津波と東日本大震災の比較】版(15編)(参考資料①)と、②【東日本大震災関連に限定】版(15編)(参考資料②)を作成した。

2) 工夫した内容

 全ての小論文の1編ずつに2枚の写真が付いていることにより、『インド洋大津波(2004年発災)』や『東日本大震災(2011年発災)』等に対して、被災者である生徒達の想いや考え・感情などがイメージしやすくなっている。
 また、地名や読み方が複数ある漢字等に「ふりがな」を付けたことで、『朗読』しやすくなっている。

3) 利用法

・実践例1(50分コース)
ⅰ) 掲載されている15編の中から9編を選び、配布する(「導入」を含め、約5分)。
ⅱ) 生徒もしくは教員が、配布した9編の小論文を『朗読』する(約20分)。
ⅲ) 各生徒が9編の中から1つの小論文を選んだうえで、以下の課題について簡単に書き出す
  (約10分)。(別紙資料1『学校用』)
   A:あなたが共感したのは、どういう所ですか?
   B:あなたが選んだ小論文を読み、これからあなたができることは何ですか? 
ⅳ) 別紙資料1を参考にして、以下の課題を提出させる(約15分)(別紙資料2 『原稿
  用紙』
)。
  または、宿題として後日提出とする。
   A:(160字以上~200字以内で述べなさい。)
   B:(260字以上~300字以内で述べなさい。)
ⅴ) 後日、提出された小論文のうちのいくつかを、選んだ小論文と一緒に掲載したプリントを
   作成・配布し、参加生徒全員で想いや考えを共有する。 
・実践例2(50分×2コース)
ⅰ) 震災学習や防災学習などの情報を提供(約30分)。
ⅱ) 掲載されている15編の中から9編を選び、配布する(約5分)。
ⅲ) 参加者(生徒等)もしくは開催者(教員等)が、配布した9編の小論文を『朗読』する
  (約20分)。
ⅳ) 各生徒が9編の中から1つの小論文を選んだうえで、以下の課題について簡単に書き出す
  (約10分)。(別紙資料1)
ⅴ) 選んだ小論文ごと、もしくは合併で数人の班を作り、『グループ討議資料』(別紙資料3)
   に沿って話し合い、各班ごとに発表する(班分け:約5分、グループ討議・発表:約30
   分)。
ⅴ‘)または、別紙資料2『原稿用紙』に記述(約35分)、提出後、実践例1の(ⅴ)と同様に
   行い、参加生徒全員で想いや考えを共有する。
ⅴ“)または、小論文中の語句や『いわて震災津波アーカイブ~希望~』等を参考に、ネットを
   使い「調べ学習」を各自、あるいは班で行い、後日発表する。(50分×4コース)
・実施上の留意点
1 心を込めて「朗読」するのは、中学生や高校生、または大学生等の若い世代が望ましい。
  しかし、生徒による朗読が難しい等の状況によっては教員等による朗読でもよいし、各生徒の
  黙読でもよい。
  また、別紙資料2『原稿用紙』での提出は、長期休業中の課題としてもよい。
2 小論文1編の朗読に要する時間は、おおよそ1分40秒である。(朗読の前後に必要な
  時間を加味すると、1編=約2分。)
3 朗読する小論文の数は、9~15編が適当であるので、「導入」や「グループ討議」等に
  必要な時間を考慮して数を決める。(場合によっては、より少ない数の小論文に
  限定してもよい。)
4 「グループ討議」と別紙資料2による「課題の提出」の両方を実施することが望ましいが、
  片方だけの実施でもよい。

● 実践中や、実施後の参加者の反応

 この教材を用いた授業はまだ実施していない。しかし、上記2編の【会員レポート】の際に実施していた『インド洋大津波と東日本大震災の比較』の授業が実施されなくても、今回各小論文に付けた2枚の写真を見ることにより、書いてくれた生徒達の想いや考え・感情について参加者がイメージしやすくなっていると思われる。そのため、今回工夫した『教材』は、「いつでも誰でも簡単に使用できる教材」になっていると考える。
 また、掲載した小論文の中では、震災当時の自らの体験をふまえたうえでの教訓や、これからの自分に何ができるのか等について述べていることから、多くの参加者の共感を得ることができると考える。

 

継続の段階

 

● 課題に感じたこと

 今回使用した写真の多くは、岩手県復興防災部復興推進課が管理する『いわて震災津波アーカイブ~希望~』(https://iwate-archive.pref.iwate.jp/)から二次利用したものである。引用した写真以外にも、今まで見たことがなかった貴重な写真や資料がたくさんあり、震災学習や防災・減災学習、支援活動・国際交流等、多くの分野で活用できると感じた。
 その存在を知らない方も多いようなので、ぜひ、多くの方に活用していただきたいと強く思う。

● これからの期待や展望

 この『教材』の利用方法はいろいろと考えられるが、共通するのは「東日本大震災を体験した子供達の想いや考え・感情を知ることができ、知ることにより『自分事』としてどのように行動していくのかを考える場を提供できる」ことである。
 現在、「小学校高学年向け」と「小学校低学年向け」の教材を、震災当時に小学生や保育園児だった生徒の小論文(作文)を中心に選んで作成中である。また、防災・減災学習と共に日本語学習を一緒にできる外国人向けの「日本語学習用」教材を検討している。
 加えて、「幼児向け」に、生徒達が書いてくれた小論文の内容を「絵本」や「紙芝居」にできないかを検討しているが、私だけの力では難しいので、「絵本」や「紙芝居」を作成するノウハウに詳しい方からのご連絡をお待ちしている。

 

 

● 実践中の写真

※写真の掲載についてご本人の許可をいただいています。

           

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