トピックス

【報告】講座で防災シミュレーションゲームを活用、本協会会員講師が対応/埼玉県ほか

 

2023年3月から4月にかけて実施された日本青年会議所関東地区協議会主催の防災講座に、本協会の太田敏一会員が講師として登壇しました。講座では 防災シミュレーションゲーム・クロスロード(内閣府 防災担当) を活用し、地域・災害特性に応じた備えや対応についての講義・演習のほか、災害対策マニュアルについてのディスカッションなども行われました。

主催ご担当者様からは

○ 講師の方にはこちらの希望に沿った柔軟な対応をしていただけた
○ 参加者1人1人が自分の頭を使って考えることで主体的に参加することができた
○ マニュアルについての意見をもとに改良を検討していきたい

といったご感想をいただきました。

当日の様子につきましては 日本青年会議所関東地区協議会ホームページ にも掲載されていますので、併せてご覧ください。


 

本協会では、全国各地の防災教育や防災研修等について、ご要望に応じた講師をご紹介しています。まずはお気軽に お問い合わせ ください。

【報告】都立公園で3年ぶりとなる「防災キャラバンin六仙公園(2023)」開催、親子連れを中心に約600名が参加

2023年3月19日(日)、都立六仙公園(東久留米市)で、3年ぶりとなる「防災キャラバンin六仙公園」が開催されました。本協会は都立六仙公園指定管理者(西武・武蔵野パートナーズ)構成員の一員として実行委員会に参加し、当日は防災クイズや防災グッズ紹介、廃ダンボールを活用したフリースペース、防災・減災クイズスタンプラリー等を担当しました。

天候にも恵まれ、会場には近隣住民など親子連れを中心に約600名が参加しました。参加した児童・保護者からは「ダンボールベッドは初めて体験したが、思っていたよりずっと快適だった」、「身近な公園で防災について学べる機会があるのは嬉しい」、「楽しかったのでまたやってほしい」といった声をたくさんいただきました。

防災キャラバンFacebookページ でもこれまでの取り組みなどが掲載されていますので、併せてご覧ください。 

【報告】人気アイドルコンテンツとのコラボ防災イベントに出展、400名以上が防災クイズを体験(東京・豊洲)

 2023年3月11日(土)~12日(日)、『アイドルマスター ミリオンライブ!(バンダイナムコエンターテイメント)』とコラボレーションした防災イベント『豊洲ぼうさいFestiv@l 2023』が豊洲公園(東京都江東区)で開催され、3月11日に約15,000人、3月12日に約12,000人が来場(主催者発表)しました。

 本会は高齢者・福祉施設向けの防災教育教材や、障害者の災害対策チェックリスト等を紹介したほか、ヤフー株式会社によるオンライン防災クイズ「ちょボットの防災道場 地しん・つなみの巻(注:平田直会長が監修、本会が問題を提供)」セルフガイド版を来場者の方々に体験していただきました。

 イベントはアイドルによる解説が行われる心肺蘇生法・AED講習や、各ブース等で体験や購入などを行うことで「スペシャル防災カード」がもらえるなど、従来の防災イベントにはないアプローチで行われたました。本会ブースにも、20代~30代の若い世代や親子連れを中心に400名を超える方々が体験されました。

 本クイズはスマートフォンやタブレット端末によるオンラインや家庭学習にも対応しており、会場で見つけた「あいことば」を入力することにより、続きを体験することができます。参加者の方々からは「面白かったので、帰り道でやってみたい」、「友だちにも教えたい」といった声をいただきました。

【会員レポート】東日本大震災を体験した子供達の想い・考えを、次世代に伝える教材の実施例(その3) -『短縮版』の活用-

【会員レポート】では、本協会会員の皆さまから寄せられた防災教育実践報告などをご紹介しています。掲載をご希望の方は、事務局まで情報をお寄せください。また、レポートを掲載された方へのご相談や講師派遣依頼につきましても、事務局までお気軽にお問い合わせください。

 


 

情報提供者:小笠原 潤(岩手県立宮古水産高等学校) 会員
活動実施日:2022年12月~2023年1月
情報提供日:2023年2月15日
連絡先:TEL. 0193-62-5550
    MAIL. ptf60-j-ogasawara(アットマーク)iwate-ed.jp

 

準備の段階

 

● 実践・実施のきっかけや経緯

 東日本大震災発生当時、まだ小さかったり生まれていなかった子供達が高校へ入学してくことが予想され、地域に根ざした防災・減災についてどのようにして伝え、考えてもらうかを工夫していく必要を感じていた。
 一つの方法として、インド洋大津波と東日本大震災に関連する百数十編の小論文を教材とすることで、辛い気持ちを乗り越えて小論文を書いてくれた被災地の生徒達の想いや考えを現在や未来の中学生・高校生に引き継ぎ、新たな行動へ繋げていきたいと考えている。

● 計画や準備で気をつけたこと

 元になる資料(2021年11月22日付けの【会員レポート】参照)は、岩手県沿岸の被災地にある5つの高校(宮古、山田、久慈東、岩泉、宮古北)において、震災当時高校2年生だった生徒から保育園年長だった幼児まで(12学年分)の震災を体験した高校生が、震災時や震災復旧・復興時にどのように想い・考えたかを600字の小論文で記載したものである。それらを6つのテーマ別に30編にまとめることで、被災地の子供達の想いや考えを次世代や体験していない人達に分かりやすく継続して伝えていけるように教材化した。
 今回、上記資料は情報量が多すぎる(120ページ)ため使いにくいところがあったので、『短縮版』(実践例も含めて40ページ)を作成し、現在勤務している宮古水産高校の1・2年生に理科の冬休み課題として取り組んでもらった。

 

実践の段階

 

● 実施した内容

1) 『短縮版』の資料の配布

 前回までは6つのテーマのうちから1つのテーマを選び、小論文30編を生徒に配布していたが、今回は半分の15編(目次も含めて7ページ(両面印刷で4枚))にして配布した。また、15編それぞれについて内容面から4つの分類を示し、生徒たちが1つの小論文を選びやすいように工夫した。
 4つの分類とは、『体験』(被災体験と伝承)、『環境』(身近な自然環境を活用した防災・減災)、『支援』(国際支援・国際交流)、『生き方』(これから私ができること)、とした(PDF版の資料を参照)。
 なお、今回使用した15編の他に、15編×3セット、合わせて4セット(全て内容が異なる計60編)の資料を準備し、在学中に少なくても4回、長期休業中の課題として活用できるようにした。

2)提出された課題をまとめたものを掲示・配布

 冬休み明けに提出された課題をまとめたものについてカラー版を各教室に掲示し、白黒版を1・2年生全員に配布した(PDF版の資料を参照)。

 

▼ 実施結果の一例 

令和4年度 理科の夏休み課題(小論文)

 今回、2011年から2021年までの11年間に、4つの高校で収集した小論文の中から15編を選びました。そして、それらの小論文を皆さんに読んでもらった上で、1つの小論文を選んで、以下のA~Cの課題についてあなたの想いや考えを書いてもらいました。

 :あなたの選んだ小論文の筆者は、どういう想いでこの文章を書いたと思いますか? 
 あなたが共感したのはどういう所ですか? 
 :あなたが選んだ小論文を読み、これからあなたができることを述べなさい。

 なお、小論文を1つ選ぶ時の参考として、15編の小論文を内容別に、4つに分類しています。

 『体験』:被災体験と伝承
 『環境』:身近な自然環境を活用した防災・減災
 『支援』:国際支援・国際交流
 『生き方』:これから私ができること

 提出してもらった中から、「そんな想いもあるんだ」や「そういう視点もあるんだ」という内容の代表的な小論文を、皆さんにもお知らせします。(選んだ小論文も添付

 

(1)(令和4年度宮古水産高校2年 Aさん)(震災当時、保育園年中)

A:「筆者は、どういう想いでこの文章を書いたのか?」
 今後、いつ災害が起きても大丈夫なように、自分の経験した事を伝えていくことが大切だという想いで、筆者はこの文章を書いたと思います。

B:「あなたが共感したのはどういう所ですか?」
 私も重茂出身で、とてもこの文章に共感しました。震災前から小学生がやっていた劇の「かがやく海の重茂に」をやっていたから犠牲者が少なくて済んだんじゃないかというのは、私も共感できました。

C:「選んだ小論文を読み、これからあなたができることは?」
 私も震災を5歳の頃に経験したことがあります。その時は、何も分からない状態だったし、どうすれば良いか分からなくてとても怖い思いをした覚えがあります。その当時の私でも震災はすごく恐ろしいものだと分かるくらい怖かったです。
 あの時は、たくさんの支援に助けられたのを覚えています。多くの地域のたくさんの方から支援物資などを貰い、すごく嬉しかったのを今でも覚えています。私の住んでいる町は海がとても近くにあり、漁師がたくさんいる町で、震災の時はみんなで助け合って乗り越えました。私も誰かの役に立てるような人材になっていきたいと思います。

 

選んだ小論文(震災当時、中2)『3.11から四年目の今、私ができること』    体験・生き方

 私は、非常に海が近い小さな集落に住んでいました。しかし、東日本大震災によってこの集落は全滅してしまい、現在も仮設住宅で生活しています。震災後、その集落は災害危険区域に指定され、家を建ててはいけないことになっています。再び同じような被害を受けないための対策の一つです。この地域は、明治三陸大津波や昭和三陸大津波でも多くの被害を受けました。このことを後世に伝えるために先人は、津波到達地点を示した石碑と、二度と多くの犠牲者をださないように「此処より下に家を建てるな」と書かれた石碑を後世に残してくれました。この石碑については、これからも伝える必要があると思います。また、小学校で1年おきに行われる、昭和三陸大津波をテーマとし、当時の様子を台本にした全校表現劇「かがやく海の重茂に」もずっと伝えていくべきだと思います。私たちは、この劇のおかげで早いうちから過去にどのようなことがあったのか分かり、津波の恐ろしさを理解することができました。犠牲者が少なかったのは、これが理由であるかもしれません。
 私は先人がしてきたように、後世へ自分が体験したこと全てを伝えていきたいと思います。二度と犠牲者を出さないために。震災後に建てられた石碑にはこのように記されています。
 『後世への訓戒 大地震の後には津波が来る とにかく高い所に逃げろ 住宅は津浪浸水線より高い所に建てろ 命はてんでんこ』

 

● 実践中や、実施後の参加者の反応

 東日本大震災に対して、自分達と同年代の頃の先輩達が、大人とは違う視点から感じた想いや考えを知ることで、自らの体験や学んだ知識と合わせ、自らの想いや考えを発展させることができたと思われる。

継続の段階

 

● 課題に感じたこと

 上記『実施した内容』について、対象者である宮古水産高校の生徒達は、震災当時保育園年中・年少であったので、幼いながらも震災の記憶や、その後の復旧・復興時の体験や小中学校での学びがあったと思われる。そのため、地元の身近な先輩達の想いや考えに共感する点が非常に多かったと考えられる。それは、被災地の子供達の想いや考えを、被災地の次世代の子供達につないでいくという面で非常に効果的であるが、反面、他の地域の子供達に伝わるかどうか一抹の不安を感じている。
 しかしながら、中学・高校という多感な時期の子供達はもちろん、多くの人が共感力や想像力を持っていることも疑いのないことなので、この教材が防災・減災教育や復興教育に役立つことを信じたい。

● これからの期待や展望

 今回使用した『短縮版(セレクト4)』は、内容的にも分量的にも生徒達にとって適切であったと思われる。また、東日本大震災について触れられたくないと考えている生徒もいるので、そういう生徒にとっては震災と直接関係がない『支援』や『環境』に関する小論文を選ぶことができた点も良かったと思われる。
 今後、教材化した資料を各地の中学・高校の「総合的な学習(探究)の時間」やNPOのワークショップ等でより多くの人に活用してもらうことにより、南海トラフ大地震をはじめとする自然災害が想定されている地域だけではなく、想定されていない地域も含めたさまざまな地域における防災・減災教育や復興教育等に寄与していきたいと考えている。

● 実践中の写真

           

【終了しました】第27回震災対策技術展(横浜)出展と会長 平田 直 講演のお知らせ

2023年2月2日からパシフィコ横浜にて開催される「第27回震災対策技術展」
に出展いたします。

初日の2月2日は、A会場にて11:00~11:45 会長 平田直が「大地震を理解して備える
ー東京都の新しい地震被害想定ー」について講演も行います。

当協会のブースでは、災害時に役立つノベルティグッズも配布しております。
(無くなり次第終了)皆様のお越しをお待ちしております!

第27回震災対策技術展 横浜

日時 2023年2月2日~3日 
   10時~17時

会場 パシフィコ横浜 Dホール
アクセス https://www.pacifico.co.jp/visitor/access/tabid/236/Default.aspx

事務局年末年始休業のご案内【2022年12月29日(木)~2023年1月4日(水)】

防災教育普及協会 事務局は
下記の期間、年末年始につき休業いたします。

2022年12月29日(木)から
 2023年1月4日(水)まで

業務開始は1月5日(水)09:30からとなります。ご不便をおかけしますが、
何卒ご理解いただきますようお願い致します。

2023年度防災教育チャレンジプラン募集要項

1.募集の概要

 防災教育チャレンジプランでは、全国で取り組まれつつある防災教育の場の拡大や質の向上に役立つ共通の資産をつくることを目的に、新しいチャレンジをサポートします。

 そのプランの準備・実践に当たって発生する経費を支援し、実現に向けた防災教育チャレンジプランアドバイザーによる従来・オンラインでのアドバイスなどの支援を行います。

 応募の中から選ばれたプランは、活動計画について前年度の活動報告会で発表、さらに実践した内容について、交流フォーラム(中間報告会)と活動報告会で発表していただきます。

 活動報告会においては、優秀な実践活動に対して防災教育大賞・防災教育優秀賞・防災教育特別賞を授与します。

 これからの時代の防災教育として、オンラインやオンデマンドを活用した活動など、様々なチャレンジをサポートし、その成果はホームページなどで幅広く公開します。

 

 2023年度の防災教育チャレンジプランでは、新型コロナ禍を新たな「まなびのきっかけ」とするチャレンジを積極的に募集します。内容としての新型コロナ禍を選ぶだけでなく、新型コロナ禍がきっかけとして生まれた「まなびのスタイル」を活用したオンライン型やオンデマンド型のチャレンジも歓迎です。

みなさんのチャレンジをお待ちしています!

 

>> 防災教育チャレンジプランの流れ

 

 サポート内容

■プランの実践にかかる経費の提供/ 上限 30 万円(査定による)
※経費は、実践活動終了後の「完了払い」となりますので、活動期間中は各実践団体での立て替えとなります。
活動・予算計画書の提出及び団体名義の口座が必要となります。

■交流フォーラム(中間報告会)・活動報告会発表者への交通・宿泊費の支給。
(1名分×3回分)

■プランの実現に向けて、下記サポート主体が対面・オンライン問わず助言や現地指導等の支援を行います。

■防災活動の手法・事例の収集と活動情報の発信ができる各種webツールを提供します。

 

 サポート主体

■防災教育チャレンジプランアドバイザー
・防災教育チャレンジプラン実行委員
・防災科学技術研究所研究員
・サポーター(過去の実践団体)
・その他防災教育専門家等

■防災教育チャレンジプラン実行委員会事務局

 

 表彰

■活動プロセス及び成果に対して審査を行い、優秀な実践活動に対して、防災教育大賞・防災教育優秀賞・防災教育特別賞を決定し、表彰状と盾を授与いたします。

■防災教育チャレンジプラン「サポーター」として認定いたします。

詳しい活動例は、【募集リーフレット】をご覧下さい。

 

2.応募資格

●防災教育を一層充実させたいと考えている教育・社会福祉施設(保育施設・幼稚園・学校等)、教育委員会、NPO、民間企業、個人、地域団体(民間事業所、各種団体、行政機関)

●採用された場合は、現地開催・オンライン開催問わず実践団体決定会、中間報告会、活動報告会の計3回の会合に出席できること。

●オンライン開催となった場合、参加可能なインターネット環境(通信回線、機材、アプリケーション等)を用意できること。

 

3.応募部門(プランの対象別)

A.保育園・幼稚園等の部
B.小学校低学年の部
C.小学校高学年の部
D.中学校の部
E.高等学校の部
F.大学・一般の部

4.応募締切

2022年11月18日(金)15:00までに応募企画書をホームページにアップロード

5.応募方法

応募を希望される方は、以下のページより事前登録をお願いします。事務局より応募用紙の電子ファイル及び提出先を案内いたします。

●応募・・・事前登録ページ

※応募企画書提出をもって応募となります。事前登録だけでは応募になりませんのでご注意ください。

※土日祝日の受付を除き、応募後2~3日で事務局より応募受付完了メールを送付いたします。(受付完了メールが届かない場合は、必ず事務局までご連絡ください。)

※1団体1申請が原則です。複数プランへの応募は(プランが違っても)できません。応募する場合は必ずいずれか一つのみに応募してください。

※団体ごとに「事前登録→企画書提出」の手続きをし、事前登録者と応募者の名前を一致させてください。代理人による事前登録は認められません。

6.応募結果

「防災教育チャレンジプラン実行委員会」の選考により決定します。
審査の結果は、事務局より郵送及びメールにて応募団体へご連絡します。(応募締め切り後1ヶ月程度)

※メールが正しく受信できないことによる連絡の遅れ等について事務局では責任を負いかねますので、事務局からのメールが受信、確認できる環境でご応募ください。(迷惑メールフォルダ等のご確認もお願いします。)

審査の観点

■プラン実施により地域防災力の向上に貢献できること
■応募された防災教育プランの有効性・新規性
■活動の中に新しいチャレンジの要素が含まれているもの

決定発表

■当年度の活動報告会の会場にて、次年度チャレンジプランの計画を発表いただきます。

7.応募用紙提出先・お問い合わせ

防災教育チャレンジプラン実行委員会事務局
E-mail:cpinfo2865(アットマーク)bosai-study.net /  FAX:03-3556-8217