活動実績

地域教育連絡協議会で教職員・PTA・住民向け研修

 

東京都杉並区内の中学校で行われた地域教育連絡協議会で、災害対応カードゲーム教材「クロスロード」を用いた防災研修会を行いました。協議会には校区内の小中学校教職員やPTA、警察・消防関係者、自治会長(副会長)等、学校教育や防災に関わる方々が参加しました。

 

「クロスロード」では、災害時や防災活動で起こり得る様々な課題に対してYESかNOで意見を示すワークショップを通じて、判断に伴うジレンマや他者の意見の違い、普段からの備えの必要性などについて考えます。指導員からは「正解が分からない問いに直面した時は、持っている知識や過去の経験、価値観などが判断基準になります。防災教育や防災訓練を通じて、知識や経験を積み重ねることが判断の幅を広げ、生命や財産を守る行動につながります。日々の学習や訓練を大切にしてください。」といったコメントがありました。

参加者からは「いざという時だけでなく、普段からのコミュニケーションの大切さも学ぶことができた」、「自分の意見を言うだけでなく、相手の立場も考えて意見を聴くことも大切だと感じた」といった感想がありました。

福祉施設職員向けに災害図上訓練と福祉避難所ロールプレイを実施|金沢市

 

石川県社会福祉協議会主催「災害時の相互支援ネットワーク研修会」にて、県内の高齢者・障害者等福祉施設や保育士等を対象に災害図上訓練と福祉避難所ロールプレイを実施しました。午前中は、気象庁が作成した豪雨災害を想定した防災ワークショップのプログラムを、同庁情報利用推進課の許可を得て福祉施設版にアレンジして行いました。

 
(写真左、右)災害図上訓練のようす


(写真)使用した資料

 

今回の研修は参加者は県内各地から参加するため、居住地・勤務地は様々です。そこで、豪雨災害や土砂災害が想定される「仮想の街」の地図を使用し、災害の危険性や地域特性を読み解きながら行いました。ベースとなるワークショップの資料は下記サイトからダウンロードできます。

 

気象庁ワークショップ「経験したことのない大雨 その時どうする?」|気象庁

 

午後は『福祉避難所初動対応・運営支援ロールプレイング』を実施しました。上記の地図と被害想定を用いて、参加者は市内に設置された臨時の福祉避難所の施設職員役、避難者役、支援者役に分かれて、それぞれの役割に従ってロールプレイを行いました。

 
(写真左・ロールプレイのようす、写真右・振り返りの記録)

 

まとめでは指導を担当した宮崎事務局長より、社会福祉士としての災害支援事例なども交えながら「行政との事前協定や要請があっても、単独施設だけでは施設被害や職員不足などで開設・対応することが困難なケースも多い。本研修のテーマである”相互支援”、具体的には近隣・関係施設との連携、社会福祉士会等職能団体との連携を積極的にはかって欲しい」といったコメントがありました。

参加者からは「施設に災害対応マニュアルはあるが、実際に体験してみると、マニュアルでは分からなかった具体的な課題が見えてきた。持ち帰って今後の業務の参考にしたい」といった意見がありました。

 

◆資料提供について◆

本研修で使用した說明用スライド、配布資料、プログラムシート等を公開しています。以下をクリックすると、zipフォルダでダウンロードできます。

 

【教材】福祉避難所支援ロールプレイング資料集

奈良県の保育専門学校で特別講義、保育士としての心構え伝える

2017年1月16日(月)、奈良県にある保育専門学校で防災教育の特別講義が行われました。同校の卒業生の多くが保育士として活躍することを踏まえ、防災に関する基本的な知識や備えについての講義に加え、被災された方の心情を知るためのワークや、災害状況イメージトレーニングツール『目黒巻』をつかったディスカッションも行いました。

目黒巻とは…|東京大学生産技術研究所目黒研究室

 
(↑ 過去の災害の教訓等も踏まえて、災害状況のシミュレーションを行いました)

指導を担当した弊会事務局長の宮崎から「自分も保育園に子どもを預けていて、保育園や幼稚園の対策もいろいろな取り組みが考えられる。自分で自分の命を守ることが難しい子どもたちのためにも、具体的なシミュレーションをしながら、防災対策にひとりひとりが積極的に取り組んで欲しい」といったまとめがありました。

参加した学生からは「被災して大切な人を失うことがとてもつらいことだと、改めて感じた」、「今まで関心がなかったが、防災を身近に感じられるようになった」、「具体的なシミュレーションで備えのポイントが分かった」といったコメントがありました。

特別支援学校で職員研修、障害に応じた備えや体験|日野市

 

東京都日野市にある都立七尾特別支援学校で、教職員を対象とした防災教育講演会が行われました。2016年に引き続き行われた今回の研修では「平成28年熊本地震における避難所と備え」をテーマとし、熊本地震での避難所の状況や、身の回りで起きた課題などについて紹介したのち、2つのワークショップを行いました。

1つは国立障害者リハビリーテーションセンターによる『障害者の災害対策チェックキット』を用いたワークショップです。同ワークショップでは、現在の備えと災害発生時の課題について、当事者の生活環境や支援の状況を踏まえて行うものです。資料は下記のURLからダウンロードすることができますので、特別支援学校や福祉施設、障害者支援等の防災教育に関わる方はぜひ一度ご覧ください。

 ◯ 障害者の災害対策チェックキット|国立障害者リハビリテーションセンター

もう1つは「災害時の灯りの確保」をテーマとしたワークショップです。東京防災等でも紹介されている「ペットボトルランタン」について、参加者が持参した懐中電灯やペットボトルを使って実際につくってもらいました。懐中電灯の大きさや光量、ペットボトルの大きさも様々でしたが、スマートフォンの懐中電灯モードを使ったり、光を横から当てたりするなど、工夫をこらしたランタンが出来上がりました。

 ◯ 簡易ランタンのつくりかた|東京防災

指導員からは「災害は年齢や性別、障害に関わらず誰にでも、いつでも起きる可能性があります。備えていたものが使えるとは限りませんし、いつも支えてくれる人が近くにいるとは限りません。その場にあるもの、身近にあるものを使い、周囲の人と助け合うことが大切です。本やインターネットの事例を知識として持つだけでなく、実際に試して身に付けてください」といったまとめがありました。

講演会に参加した教員からは「実際に体験してみると気付くことがたくさんある。自分で考える力にもつながるし、生徒にも体験させてあげたい」といったコメントをいただきました。

立正大学で防災教室、災害時の食とトイレを学ぶ

2016年12月16日(金)、17日(土)の2日間をかけて、立正大学熊谷キャンパス(埼玉県)でボランティア活動推進センター主催の防災教室が開催されました。『災害時の食とトイレ』をテーマとして、16日(金)の座学・演習では災害ボランティア活動での経験談、平成28年熊本地震における炊き出しの実情と課題、炊き出し活動時の注意事項、トイレの重要性と携帯トイレ・簡易トイレの活用方法等について実技も交えながら紹介しました。


(被災地支援の体験談:撮影 立正大学ボランティア活動推進センター)

17日(土)は「ライフライン停止時に家庭にあるもので食事をつくる」をテーマに実技訓練を行いました。実際に『空き缶コンロ』の作成にチャレンジしてもらいました。指導員から具体的に芯の長さや太さ、油の量、安全上の注意などを交えて説明し、お湯を沸かしいて非常用のレトルト食品を加熱したり、専用ビニール袋での炊飯を行いました。

 
(専用ビニールでの炊飯と食事:撮影 立正大学ボランティア活動推進センター)

訓練の最後は直火を使用したこともあり、同学職員の指導による消火訓練が行われました。


(消火訓練:撮影 立正大学ボランティア活動推進センター)

弊会が派遣した指導員からまとめとして「こうした訓練や体験の場であえて作業が難しい空き缶コンロや、専用ビニール袋での炊飯、簡易トイレづくりに挑戦してみると、"日常の大切さ、便利さ"がよく分かります。そうした日常の便利さ、大切なものが失われた時の厳しさに気付き、備えることが防災の第一歩です。」とコメントがありました。


(参考)
● 立正大学社会福祉学部 ボランティア活動推進センター

都内信用金庫の営業担当者向けに防災セミナー

東京都内の信用金庫に勤める営業担当者向けの防災セミナーが行われ、弊会講師が『あなたのまちの防災対策』をテーマに、講義と防災教育教材を使った演習を実施しました。主催者によると「営業担当者向けに防災をテーマとするセミナーは初めて」とのことで、基本的な防災対策から生活再建に必要手続きの理解、営業活動中の被災シミュレーションなど、営業担当者に求められる知識や考え方について参加者同士のディスカッションなども交えて紹介しました。

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【活動実績】山梨県都留市で教職員向けに避難所開設・運営研修

山梨県都留市で小中学校の教職員約70名を対象に『災害時における学校の役割~避難所運営ゲームの実践で学ぶ~』をテーマとした講義・演習を行いました。70分間という限られた時間でしたが、『避難所運営ゲーム(HUG)』を効果的に使用することで、参加した先生方からは「管理職や行政職員が不在の状況で、迅速に対応していくためには普段からの取り決めが重要だと感じた」といった声をいただきました。

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