活動実績

そなエリア東京で防災教育体験セミナー、多様な参加者が防災教育を学ぶ

国営・都立東京臨海広域防災公園『そなエリア東京』で、防災教育体験セミナー『地震発生から72時間を生き残る!防災教育を体験しよう』を開催しました。本セミナーは一般社団法人防災教育普及協会が昨年10月に実施した『第1期防災教育指導者育成セミナー地震編』のフォローアップセミナーとして企画したものです。セミナーには、教育委員会、教員、民間企業、防災に関する有識者・研究者、社会福祉協議会職員や防災士・防災ボランティア、主婦、親子連れなど、多彩な方々が42名参加されました。

 

冒頭に弊会の宮崎事務局長より、これまで防災教育実践での”失敗事例”を取り上げながら、実践するうえで気をつけて欲しいポイントについての講義と、防災教育教材を用いたアイスブレイクを行いました。

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都内の特別支援学校で被災後の健康維持をテーマに体験学習

弊会では、特別支援学校や盲学校、福祉施設等で児童生徒・利用者の特性に配慮しながら行う防災教育や防災体験学習にも積極的に取り組んでいます。

昨年に続き、都内の特別支援学校で3年生を対象とした防災体験学習を行いました。同校では就職活動に力を入れており「卒業する生徒が社会人として同僚やお客様と一緒にいるとき、自分だけでなく周りの人も助けられるようになって欲しい」という先生方の想いを受けての実施となりました。

被災後の「食事・水」、「トイレ」、「マイスペース(プライベートスペース)」づくりについて、90分という限られた時間ではありましたが、それぞれ実際に身近にあるもので工夫しながら体験してもらいました。参加した生徒は「ダンボールでトイレが作れるなんて考えてもいなかった!」、「ダンボールとブルーシートがあるだけで、安心して休める場所がつくれた」といった意見がありました。ご担当の先生や見学されていた先生も「生徒がこんなに楽しそうに体験してくれるとは思わなかった」、「自分で考えて行動するプログラムは、卒業した後にも役立つと思う」といったご意見をいただきました。

  

都立公園管理所で災害図上訓練を実施

弊会が指定管理者構成員として関わっている都立公園で、スタッフの皆さんを対象とした災害図上訓練を行いました。同公園は複数の市町村に接する場所にあり、異なる市町村から避難者が来園する可能性があります。広域避難場所として、大火災等発生時に確実に避難者の安全を確保できるよう、園内でも特に安全なエリア、危険が想定されるエリアなどを視覚化しました。本研修の内容は、今後予定されている公園防災マップの基礎情報としても活用される予定です。


(市町村防災マップについての解説も行いました)

日本コープ共済生活協同組合連合会で平田会長が講演

2月7日14日の2日間で弊会会長の平田直(東京大学地震研究所教授、地震予知研究センター長)が日本コープ共済生活協同組合連合会の2016年度防災研修で講演されました。各日ともビデオ配信での参加者も含め定員100名で実施しました。

講演後の参加者からは、「首都直下地震は必ず発生する」、「HPで住んでいるところの揺れやすさを調べる」、「感震ブレーカー買いに行く」等の声がアンケートにていただき、講演をきっかけに防災意識が高まる機会になりました。

(写真 平田会長の講演の様子)

地域学校保健委員会で災害時の食とトイレの大切さを伝える|川口市

 

埼玉県内の小学校で行われた「地域学校保健委員会」で、小学生・中学生・保護者・教職員を対象とした防災講習を行いました。平成28年熊本地震における炊き出し事例に基づく食事や栄養管理の大切さ、首都圏における大規模災害時の救援物資や避難所に関する課題について説明したのち、特に重要な「トイレ」の備えについてNPO法人日本トイレ研究所によるワークショップ『災害時のトイレアクションを考えよう!』を実施しました。

 

 

参加した教職員、児童生徒からは「トイレの重要性についてはあまり考えたことがなかったが、話を聞いて備えが必要だと感じた」、「トイレはみんなが困る。今日の話し合いで、困っている人に何ができるかを考えることができた。実際に災害がおきたとき、行動できると思う」といった感想がありました。

地域教育連絡協議会で教職員・PTA・住民向け研修

 

東京都杉並区内の中学校で行われた地域教育連絡協議会で、災害対応カードゲーム教材「クロスロード」を用いた防災研修会を行いました。協議会には校区内の小中学校教職員やPTA、警察・消防関係者、自治会長(副会長)等、学校教育や防災に関わる方々が参加しました。

 

「クロスロード」では、災害時や防災活動で起こり得る様々な課題に対してYESかNOで意見を示すワークショップを通じて、判断に伴うジレンマや他者の意見の違い、普段からの備えの必要性などについて考えます。指導員からは「正解が分からない問いに直面した時は、持っている知識や過去の経験、価値観などが判断基準になります。防災教育や防災訓練を通じて、知識や経験を積み重ねることが判断の幅を広げ、生命や財産を守る行動につながります。日々の学習や訓練を大切にしてください。」といったコメントがありました。

参加者からは「いざという時だけでなく、普段からのコミュニケーションの大切さも学ぶことができた」、「自分の意見を言うだけでなく、相手の立場も考えて意見を聴くことも大切だと感じた」といった感想がありました。

福祉施設職員向けに災害図上訓練と福祉避難所ロールプレイを実施|金沢市

 

石川県社会福祉協議会主催「災害時の相互支援ネットワーク研修会」にて、県内の高齢者・障害者等福祉施設や保育士等を対象に災害図上訓練と福祉避難所ロールプレイを実施しました。午前中は、気象庁が作成した豪雨災害を想定した防災ワークショップのプログラムを、同庁情報利用推進課の許可を得て福祉施設版にアレンジして行いました。

 
(写真左、右)災害図上訓練のようす


(写真)使用した資料

 

今回の研修は参加者は県内各地から参加するため、居住地・勤務地は様々です。そこで、豪雨災害や土砂災害が想定される「仮想の街」の地図を使用し、災害の危険性や地域特性を読み解きながら行いました。ベースとなるワークショップの資料は下記サイトからダウンロードできます。

 

気象庁ワークショップ「経験したことのない大雨 その時どうする?」|気象庁

 

午後は『福祉避難所初動対応・運営支援ロールプレイング』を実施しました。上記の地図と被害想定を用いて、参加者は市内に設置された臨時の福祉避難所の施設職員役、避難者役、支援者役に分かれて、それぞれの役割に従ってロールプレイを行いました。

 
(写真左・ロールプレイのようす、写真右・振り返りの記録)

 

まとめでは指導を担当した宮崎事務局長より、社会福祉士としての災害支援事例なども交えながら「行政との事前協定や要請があっても、単独施設だけでは施設被害や職員不足などで開設・対応することが困難なケースも多い。本研修のテーマである”相互支援”、具体的には近隣・関係施設との連携、社会福祉士会等職能団体との連携を積極的にはかって欲しい」といったコメントがありました。

参加者からは「施設に災害対応マニュアルはあるが、実際に体験してみると、マニュアルでは分からなかった具体的な課題が見えてきた。持ち帰って今後の業務の参考にしたい」といった意見がありました。

 

◆資料提供について◆

本研修で使用した說明用スライド、配布資料、プログラムシート等を公開しています。以下をクリックすると、zipフォルダでダウンロードできます。

 

【教材】福祉避難所支援ロールプレイング資料集